子ども・子育て支援制度がスタートした現在と未来

都心での活躍

小規模保育事業は、子ども・子育て支援制度内では地域型保育給付の柱として活躍が期待されています。特に都心部ではコンパクトで機動力があり、待機児童の80%が3歳未満児であることからも、待機児童解消に大きく貢献すると期待感されており、すでに多くの自治体で導入が始まっています。

  • 小規模認可保育所
  • 小規模認可外保育所

小規模保育事業は元々、認可外保育事業者が大きな担い手になっています。認可外保育所にとっては、これまでの助成金が無い運営環境から、国策としての新制度内事業に移行できるメリットが極めて大きいためです。※平成29年12月現在(今後、消費税増加分を認可外保育所の助成金として使用することが適切かどうかの議論がされています。認可外保育所にとってはこの助成金があるかどうかは経営の面で大きく左右されるので、今後の展開に注目していてください。最新の情報はこちらでご確認お願いします。)

認可外保育所は平成29年12月現在では運営費の補助金が投入されていないので、認可外保育所は非常に厳しい経営を強いられているのが現状です。ですが、認可外保育所から始めて1年ほどで公的な給付金を投入しながら運営ができる認可保育所へのステップアップが見込めることは経営者にとって願ってもないチャンスです。

平成26年11月28日に実施された「子ども・子育て会議」の『市町村子ども・子育て支援事業計画「量の見込み」「確保方策」調査集計結果』によると、平成31年段階で、地域型保育事業による3号認定の確保量が5.4万人と極めて多い人数となっています。今後の課題としては、余剰教室などの公的スペース、賃貸スペースなど、場所の有効活用によるスムーズな事業展開、3歳以上児の学校教育・保育を行う認定こども園など(認定こども園・幼稚園・保育所)との連携をどう図っていくかが重要になってきます。

地方での活躍

一方、地方における小規模保育事業は「多機能型」の一つの機能として効果を発揮すると言われています。地方で定員割れが深刻な施設の場合、19人未満の小規模保育事業を中核に、放課後児童クラブ、地域子育て支援拠点、一時預かりなどを併設、地域の多様な保育ニーズに対応可能な仕組みが検討されています。また、郡部などの人口減少が著しい過疎地域においては、認定こども園などとの連携の確保(連携先認定こども園などの確保が困難な場合、市町村による調整を可能とする)を前提にしながら、例外的に3歳以上の保育児の利用も認めることなどが検討されています。

まとめ

都心での活躍

  • 開設スピードが速い
  • 待機児童問題を抱える地域にピンポイントで開設ができる
  • 幼稚園経営が行き詰まる中、幼稚園に併設した形での開設が増える
  • 認可保育所の分園としての開設が増える
  • 投資がかからず省エネ

地方での活躍

  • 定員割れが続いている保育所でも、放課後児童クラブ、地域子育て支援拠点、一時預かりなどを多機能性をもった複合型保育施設として経営再生が可能

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